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私の存在意義は、誰かの成長を支えること。社員約1,600人の風土改革を専任する決意と葛藤 #逆境エネルギー


こんにちは。シナネンホールディングスnote編集部です。ご覧いただき、ありがとうございます!

生き残りを掛けて、私たちは変わらなければならない。会社を変えるのは社員一人ひとりの意識と行動の変革が不可欠。その考えのもと、当社は2020年4月に「風土改革プロジェクト」を立ち上げました。

同時に、風土改革の専任部隊として、グループ全体での推進をサポートするために新設されたのが「グループ改革推進室」です。

そのメンバーの一人が今回の主役。2021年度で入社14年目を迎える藁科莉恵です。

変化はまだ始まったばかり。でも、始まりこそ一番痛みを伴うときでもあります。今回は、その渦中で風土改革に取り組む社員のお話です。
「変わる」。いわば、現状維持の打破という“逆境”に立ち向かう姿から、エネルギーを受け取ってもらえたら嬉しいです。

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シナネンホールディングスグループ改革推進室
藁科 莉恵

(プロフィール)
2008年4月入社。理系出身で、学生時代は物質生物科学を専攻。入社後は人事部に配属。2019年1月より産休を取得、2019年3月に第一子が誕生。育休を経て2020年4月に職場に復帰し、現職に至る。

■パンドラの箱だって開ける

シナネンホールディングス、グループ改革推進室の藁科です。
私は2008年4月に入社して、2018年12月まで人事部で主に採用・教育を担当していました。人への影響力を発揮することが自分のモチベーション上げる一要素だと認識してきたので、採用・教育の仕事は私に合っていたんでしょうね。年間1,500名を超える学生や大学関係者の方と出会って、それが人生観や社会人としてのキャリア観にもつながっています。

今は、当社グループの風土改革プロジェクト推進を専任しています。風土改革の専任になる直前まで1年3カ月ほど産休・育休を取得していて、2020年4月に復職して配属されたのが風土改革でした。

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今年の4月でちょうど専任になって1年になりますね。振り返ってみて……そうですね、「楽しい」とは胸を張って言えないです。こういう場ではありますけど、超えなくてはいけない壁が非常に高いと実感しています……(苦笑)

私にとっても、当社グループにとっても初めての取り組みです。だからと言って、失敗は許されない。今やり切らないといけない。それが分かっているから、専任担当としては慎重に、それでもスピード感を持って進めようとしています。

ただ、当社グループ全体で社員は約1,600名。キャリアも、価値観も、会社や風土改革への思いも、人それぞれです。思いが共有できないまま施策だけが先走ってしまっては、風土改革はきっとうまくいきません。だからこそコミュニケーションが大切だと頭で理解していても、全員と同じ方向を見て、一緒に取り組む難しさを痛感しています

本格的な改革はこれからですが、この1年間はいわば「解凍」のフェーズとして、風土改革に向けた土壌をならす活動を行ってきました。

Zoomを使ったグループ全社員参加のキックオフミーティングや、組織風土調査、職場座談会、経営層向けの研修、自由な意見を募る「意見箱」の設置など、コロナ禍で活動内容は制限されつつも、一緒に活動を行う50名以上のサポーター(風土改革に関わる活動を推進する有志)の方々の支援もあり、前に進めることができています。

今後、もっと活動が浸透し、一人ひとりが一歩踏み出して、それが1,600人分もあれば、本当に大きな一歩になると思うんです。

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こうした活動の中で見えてきた課題は様々です。90年以上の歴史がある企業なので、中には根深い課題もあります。ある種のパンドラの箱だって開けないといけない。

言い方は悪いかもしれませんけど、課題を解決するためにも風土改革プロジェクトや、専任担当である私も利用してほしいと思っています。変えるべきことを変えるのも風土改革の一環です。
どんな形であっても、私は全グループ社員を後ろから全力で後押ししたい。それが専任としての存在意義だと思っています。


■自分の存在意義とは

私は時々ふと、「自分の存在意義って何だろう?」と考えることがあります。

ずっと管理系の部門にいるからというのもあります。管理部門はコストセンターとも言われますし、私自身は現場の経験がないので、その代わりにきちんと何か目に見える成果を出さないといけないという思いはあります。

それともう一つ、女性の総合職として、自分がキャリアパスをつくりたいという思いもあります。

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私が入社した2008年は、ちょうど当社が積極的に女性の総合職採用を始めた年でした。当時のエネルギー業界はいわゆる男性社会で、女性の総合職はそんなに多くない時代。「だったら自分が女性総合職のキャリアのロールモデルになれたら」という思いもあって、入社を決意しました。

とはいえ、先輩方は私より仕事がデキるわけです。当たり前なんですけどね。「総合職として自分にしかできない仕事をしないと」という意識は心の奥底にありましたし、常に自問自答していました。

キャリアカウンセラーの資格をとったり、自費で他流試合のスクールに通ったりもしました。社外にアンテナを張りながら、この会社でアイデアを形にすることが、自分の存在意義にもつながると考えたからです

存在意義って言うと大袈裟かもしれませんけど、根詰めて悩むわけじゃないんです。今のポジションでどんな成果が出せるか、何ができるか。そういうことを考えると、おのずと目標が明らかになって、やりがいも見えてくるんです。

出産のときも考えましたね。生まれてくる子どもに、働く自分の姿を見せることが、自分にとって新しいやりがいになる。それに、仕事と育児を両立して、自分の人生を充実させることが、子どものためになるんじゃないかなって思ったんです。


■人のせいにしない。まず自分が変わる

うちの子は3月生まれで、つい先日2歳になりました。顔は夫に似ているんですけど。この間もエレベーターに激突して、頭にたんこぶをつくって、その性格はどっちに似たのかな?って(笑)。

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産休・育休に不安が全くなかったわけではありませんが、同時期に産休に入る方もいたので、悩みを共有できたことは良かったですし、何より上長や周囲の方々の理解もありました。休暇中も、ときどき連絡をくださって、早く復帰したいと思える心持ちになれたのはこうした温かい支援があったからだと感じています。

一般に「女性活躍推進」が叫ばれて久しいですけど、当社もその風土は着実に根付いてきていると思いますし、自分の経験をこの改革の中でも活かしたいと考えています

変わってきていると言えば、働き方もそうですね。当社の三田本社でも在宅勤務が推奨されています。コロナ禍で世の中に大変な影響が出ていますが、育児をしながら働く者としては時間を有効に使えるという点で、大きな追い風となったことは確かです。ちなみに、夫は昨年の出社がたった3回。家の中ではお互いのオンライン会議を邪魔しない、という暗黙のルールができました(笑)。

そうは言いつつ、オンラインでのコミュニケーションはまだ手探りです。出社していると、ちょっとした雑談がコミュニケーションの齟齬を解消するきっかけになったりしますが、在宅をしていると「この程度の内容で電話をしてもいいだろうか」という遠慮が、見えないコミュニケーションの壁を厚くすることがあります

ニュー・ノーマルと言われる時代に、組織を一枚岩にしながら風土改革を前に進めるには、まだまだ自分の力不足を感じますし、改善していきたいと思っています。

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正直、プロジェクトを進めている中でうまくいかないことの方が多いかもしれません。それでも、この会社のために、今できることをやりたい、という思いは変わりません。うまくいかなくても、誰かのせいにはしない。今起きていることは、自分の責任なんだから、まず自分が変わって成長したいと思っています

山﨑さん(当社社長)の言葉を借りれば、風土改革プロジェクトは、一人ひとりが成長するきっかけづくりです。その後押しをするのが専任担当の役割だと考えると、私は人の成長に関わることが好きなんだなって思います。誰かの成長を通じて、自分も成長する。それは人事部のころから変わりません。

今後は、この一年間の集大成として目指す組織風土を見える化するとともに、見つけた課題の解決を目指して行動を起こしていくフェーズになります。

私自身も足りない部分を自覚して、成長しながら、グループ社員の皆さんと一緒に改革を進めていく覚悟です。パンドラの箱の中身だって、成長という希望に変えていきたい。多くの社員の皆さんと自分が一緒に成長できるなら、それこそが私が当社にいる存在意義なのかもしれないなと思っています。

(終)

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